実は、投資銀行で働いていたことがあります。システム構築とプログラム制作の担当だったのです。
金融知識ゼロ。英語力もほぼゼロだったのに、よく就職させて頂いたと感謝です。投資銀行の入社試験で30人中4番でした。今もたまに自分で投資を行いながら世界情勢を学ばせて頂いてます。今日は債券の話にフォーカスして取引先から最新情報を入手しました。
リアルな経済学を学ぶため投資会社と契約、勉強させて頂いております。
米国債の起債が可能になった
アメリカ政府の借金の上限、債務上限を一時的になくす法案にバイデン大統領が署名し、法律が成立しました。
デフォルトが危惧されていたアメリカ国債の債務不履行は回避されました。3月からのゴタゴタがようやくカタがついた形です。遡ると引き上げを求める民主党バイデン政権、歳出削減を強く求める野党・共和党が対立したことによるねじれが発生、デフォルトもあり得るとして世界中が冷や汗をかいた事案がひとまず落ち着いた形となりました。2024年度、国防費以外の歳出を2023年度とほぼ同額にするなど支出を抑えるという共和党に忖度した案を取り、アメリカ政府の「債務上限」を2025年1月までなくし、政府が借り入れることができる額を事実上、引き上げるという緊急的な措置が行われ危機は回避されました。
IMFが声明
国際通貨基金(IMF)は予算の承認時に自動的に債務上限を引き上げる仕組みを設け、デフォルトの危機を繰り返さない恒久的な措置を構築すべきという旨の声明を出しました。これは至極真っ当であり、日本を始め主要先進国では債務の上限を定める制度は存在しなく、議会が借金を決めた予算を承認した後に借金である債務上限の引き上げに反対するのはあまりにも矛盾であり、ねじれた議会の情勢が政治的に利用されるリスクがあまりも大きいと思うのです。
騒動の主役
今回の騒動の主役は間違いなくバイデン大統領とマッカーシ下院議長であり、合意内容は2024会計年度(2023年10月~2024年9月)
- 社会保障を除く「裁量的支出」の国防費を除いた金額を2023年度とほぼ同じ水準
- 2025年度は1%の増加
財政出動に伴う支出の削減は57万人の雇用に影響し、失業を生む可能性があるとブルームバーグでは指摘。
更なるリセッションが引き起こされると断定しています。
金利上昇が続いている米国においてに「金利が上がると、株価が下がる」という定石もあり(PAR)Price Earnings Ratioという株の価値を測る指標において特にITなどのグロース株がその影響を受けやすいそうです。一株あたりの純利益から株価を割る値で割高か割安を判断するため、将来の期待で存在する先行投資的なグロース株はその影響を思い切り受けると思われます。
シリコンバレーバンクも金融引き締めの影響を思い切り受け、預金残高急減で保有債券の売却や増資による資金調達を発表したことが引き金で6割も株価が下がりました。本当にこの引き締めでどうなってしまうか心配でしたが、シリコンバレーバンクが破綻してから、グロース株が大きく伸びたとそうです。これは借入が安定してできることで成長が見込めるかと期待のようですが、やはり先行きの不安は根深く残っているので、リセッションは避けられないという結論につながると思いました。